2013年02月15日

TPPなど愚の骨頂〜その5〜

ご隠居はんと留はんの「量子力学」珍問答

LOTO6をはじめる前に読む本
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グローバル経済主義は、まるで「イナゴ(蝗)」のようだ。

 ある種のイナゴは、環境が悪くなると、今までおとなしかったその姿を変え、本性を露わにする。「飛蝗(ひこう)」という悪魔に化身する。緑から褐色に体色を変え、羽と筋肉は強靱となり飛翔能力を高め、集団でありとあらゆる植物を食い尽くす。先史からその脅威に人類は曝され、聖書で「イナゴ」は災厄の一つとされた。

 ある国の労働力が安ければ、そちらに飛んでいってそれを簒奪し、奪い尽くした後、その地が不毛になれば(つまり賃金など経済コストが上がれば)また別の国の飛んでいく。「貴国の経済発展のために尽力致します」と甘言を弄し、実は「安い労働力など世界中どこにでもあるさ」と嘯きながら。後には以前にも増して見る影もなく荒廃した国土のみだ。グローバル経済主義というのは、新しい災厄、異形の「イナゴ」なのだ。

 世界には経済格差がある。貧困地域には、仕事をしたくても仕事はない。輸出できるものは一次産業がいいところだろう。貧困から日々の労働に子供たちは駆り出され、まともな教育も受けられない。先進国と発展途上国との差は著しい。「イナゴ」はこの格差を狙って蠢く。取り憑いた国の経済を発展させようとするのではない、むしろ永遠に安い労働力が得られることを願い画策する。

 グローバル・スタンダード、なんとも耳に心地がよい響きか。世界が同じ土俵に立って切磋琢磨し経済を発展させてゆく。それは全世界の国々が、同じ経済状態であることを前提とする。しかしそんな前提は成り立たつ筈がない。同じ経済状況であれば、そもそも飛蝗になる必要はない。格差があるからこそそれを利用とする輩がいるのだ。発展途上国は貧困から逃れようとしても常に貧困であることを余儀なくされる。安い労働力が必要とされるからだ。

 また酷い国もある。独裁政権や内戦で疲弊し国として機能していない国だ。さすがに「イナゴ」もここまでくると付け入る余地はないが、鵜の目鷹の目で「豊作地」を探し回っている。

 グローバル・スタンダードなど「飛蝗経済(locust economy)」、あるいは「焼畑経済(slash‐and‐burn method economy)」だ。つまり、賃金安い地域(国)に一斉になだれ込み労働を搾取する。これから豊かになろうと一定の賃金以上にあったら引き上げる。こういう経済モデル。表向きには、様々な自由貿易の障壁(関税、非関税障壁)を取り去って、物流、サービスなどの経済行為をスムースに行う、ということだが、現実としては、国に経済格差があり、障壁を取り去ってしまえば、容易にその国の経済は、姿を変えてしまうことになる。経済のみならず文化も破壊されるだろう。だいたい「非関税障壁」って、勝手に言葉を作るんじゃない!
 一見すっきりして見通しの良さそうな主義だが、一体誰のための主義なのか。

 TPPを推進したとしても、国内に混乱を齎(もたら)すだけである。TPP参加の代償は、文化の破壊と混乱、そして、年額で2700億円のGDP増額だと。アホだね。日本のGDP知らないのかい、って話だ。今、日本の関税比率は、単純平均で4.9%に過ぎない。G20の中で12位と低いのだ。農業関税については、21.0%で5位と少々高いかもしれないが、1位の韓国など49.6%にも達している。
 日本はどの国とも貿易できるし、日本と貿易したいならできない国はない(安全保障の問題がある場合は別だが…)。よく、TPP推進論者は、「日本は置いて行かれる」と言うが、「そう? それで何か?」ということなのだ。それに日本の輸出業がGDPに占める割合は、15%にも満たない。

 TPPなんて考える前に、デフレ対策だろう。
posted by Serendipity at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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